阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震で地震の恐怖を身をもって知った人は多いはず。
地震が発生した時、被害を最小限に抑えるには、知恵と工夫が必要です。
日頃から、地震への心構えと対策を学んでおきましょう。
今回は、「ライフライン」の一つである電気について、
使えなくなった場合の対処法や、電気が原因で起こる災害についてお話していきます。
地震による電気火災の原因とは?
南海トラフ巨大地震の場合、被害の大きい地域では、
約9割が直後に停電になると想定されています。
停電件数は、およそ南海トラフ巨大地震は2710万軒、
首都直下型地震では1220万軒が停電すると言われています。
ちなみに東日本大震災の停電軒数は約871万件でした。
被害状況は地域によって異なりますが、
南海トラフ巨大地震では復旧まで1〜2週間かかると言われています。
阪神・淡路大震災では、火災で7000棟以上の住宅、80万平方メートルを超える街並みが焼失したと言われています。これからの大地震時の火災は電気による出火が大きな比率を締めると言われています。
ではなぜ、地震の後に火災が起きるのでしょうか?
それは、大きな地震が起きると物が倒れます。その際、電化製品やそのコードの破壊、そしてその周辺に物が散乱します。停電した状態から通電し、電化製品が作動、散乱した物に着火し、火災が発生という流れです。
地震時の電気による二次災害の対策
電気による火災や感電を防ぐために、災害直後と避難の際は、次のことに注意しましょう。
・使用中の電化製品のスイッチを切り、プラグを抜く
ドライヤー、アイロン、トースター、ヒーターなどの熱器具は、家事の原因になりやすいので、すぐにスイッチを切り、プラグをコンセントから抜きましょう。どうしても難しいときは、コンセントから抜きましょう。
・避難するときは、ブレーカーを切る
避難するときは、電化製品のスイッチの切り忘れによる火事や事故を防ぐために、ブレーカーは必ず切りましょう。
・切れたコードには手を触れない
切れたコードには、絶対に手を触れないようにしましょう。大変危険です。
・壊れたり、水につかった電化製品は使わない
地震で壊れたり、水につかった電化製品や配線類は、漏電などの原因となり危険なので、使用しないようにしましょう。
地震対策は感震ブレーカーがあると安心!
出典:感震ブレーカーアダプター「ヤモリ」商品説明緊急の時、ブレーカーを落としてから避難する余裕がない場合もありますよね。
そんな時のために、自動的に電気を遮断してくれる感震ブレーカーがあれば安心です。
感震ブレーカーは3つのタイプがあります。
分電盤タイプと、簡易タイプ、コンセントタイプの3つです。
分電盤タイプは家のすべての電気を遮断してくれます。内蔵型と外付けタイプの2つのタイプがあり、どちらも電気工事が必要になりますが、効果は絶大です。
簡易タイプは分電盤のスイッチに接続するもので、おもり玉の落下、またはバネの作用などによりスイッチを落とし、電気を遮断します。比較的安価で、工事が不要です。
コンセントタイプは個別のコンセントの電気を遮断します。既存のコンセントに差し込むタイプと、取り替えて埋め込むタイプがあります。埋め込むタイプは工事が必要です。
そのほかに、災害時、明かりがあるだけで安心感がまるで違いますから、停電時の対策として、あると便利なアイテムをご紹介します。
被災された方からのアドバイスで、一箇所のみを照らす懐中電灯よりも、周りを広く照らすランタンが非常に使いやすかった、という声がありました。ランタンであれば周辺を広く照らせます。あらかじめ数カ所に置いておけば安心ですね。
また、自分用の明かりはヘッドライトが便利です。災害時は両手を使う場面がたくさんあります。避難するときも両手が空いていれば安心ですね。安全のためにも、ヘッドライトは人数分個別に用意するようにしましょう。
最後に、カセットボンベ使用の自家発電機というのもあります。カセットボンベを燃料として自家発電します。携帯電話の充電や、暖房器具などの使用ができます。
まとめ
地震に備えましょう!と言われても、
多くの場合、テレビなどで地震のニュースを見てあわてて準備しようとします。
しかし、思うだけで、実際行動出来る人はどれくらいいるでしょうか?
もし、あなたがニュースの被災した当事者だったとしたら?
考えただけでも恐ろしいですよね?しかし、残念ながら大地震は確実にやってきます。
ここで一番お伝えしたいことは、今すぐ行動です。
小さくてもいいので一歩を踏み出しましょう。
あなたの今が夜中であれば、明日の自分にメモを残すのも小さな一歩です。
どんなに知識を蓄えても行動しなけば意味がないのですから。