地震に備えての家具の対策、なんだか面倒。
動かすのも大変だし、一見倒れなさそうですよね。
でも大地震では、家具は驚くほど動き、飛んできて、あなたや家族を襲うのです。
災害時に起こりうる状況を色々と想像して、それに対処するのが「防災」の基本です。
この対策は一見大変に思えても、小さな工夫でリスクは減らせるのです。
今回は、地震に備えての家具の転倒防止についての対策をご紹介していきます。
地震の家具の転倒がケガ被害の半分を占める!
阪神・淡路大震災時、家の中でケガをした原因の46%が家具等の転倒落下でした。
家具の転倒防止をすることでケガを減らし、いつでも安全な環境をつくることが大切です。
「地震がきたらああして、こうして・・・」といろいろイメージできるかもしれませんが、
いざとなると慌ててしまい、体は動きません。
災害が発生した時に動くのではなく、常に備えを万全にして過ごすことが大切です。
そして、自分の生活に合わせて考えることがポイントです。
いつもの生活と同様に、生活に必要なものは人それぞれ異なります。
家具の転倒防止グッズを買うのもよいのですが、それはあくまで必要最低限のもの。
自分の普段の暮らしの延長として見るとどんな準備がいるのか、想像してみましょう。
南海トラフ地震や首都直下型地震だけでなく、
青森県東方沖や茨城県沖など、日本各地で地震の発生確率は高まっています。
30年の間に70〜90%の確率で発生する可能性があるということは、
今日大きな揺れが襲ってきても、何ら不思議ではないということです。
「いつか来るその日」は「今日」かもしれません。災害への備えは「いつか」ではなく「今」始めましょう。
地震の家具転倒防止おすすめグッズをご紹介!
地震の家具転倒防止で断然おすすめなのが、単独仕様で最も効果が高いL型金具です。
ポール式とマット式もしくはストッパー式を組み合わせて使えば、同じような効果があります。
また、身近なものを活用する転倒防止方法もあります。
段ボール箱と滑り止めシートなど身近なものを使って組み合わせても、
L型金具(上向き取付)と同じ効果を出すことができます。
見た目は良くないですが、防災グッズを買おうか迷って何もしないよりは、
遥かに効果があります。また、棚の背面はたいてい壁ですから、
前に倒れなければ下敷きになることはありません。
そこで、棚の前面の下に何かを噛ませるだけでもいいです。
こうすれば重心が後ろに移動するので、その分倒れにくくなります。
本来は転倒防止板として売られたいるものを用いるべきですが、
木切れやダンボール紙、新聞紙のようなものでも代用がききます。
地震に備えて家の中の安全対策をチェック!
地震に備えて家の中の安全対策をチェックしてみましょう。
開き戸や引き出しの飛び出しや棚からの落下も、ケガの原因となります。
転倒防止グッズをすでに設置している場合でも、
ネジが緩んでいないか、粘着力が弱まっていないか点検しましょう。
・開き戸・引き出しは飛び出し防止器具を取り付ける。
・本棚・食器棚は落下を防ぐ抑制テープや器具を取り付ける、または滑り止めシートをしく。
・軽いものは上に、重いものは下に置いて、家具の重心を下げる。
・ガラス製品など、危険なものは家具の上に置かないようにする。
家具だけでなく、液晶テレビや冷蔵庫もしっかり固定しましょう。
吊り下げ式の照明器具も注意が必要。振り子のように揺れ天井に当たって落下する危険あり。
・冷蔵庫の転倒防止はベルト式器具やL型金具で冷蔵庫の上部と壁を固定する。
・照明器具は天井直付タイプの照明器具に変えるか、ブラケットタイプの照明は数カ所固定。
・液晶テレビは粘着マットやストラップ式器具でテレビ台に固定する。
家具の配置を工夫しましょう。転倒した時に避難の妨げにならないように、
また寝る場所に倒れてこないようにするなど、家具の配置も工夫することが重要です。
ベストな対策は・・・一つの部屋に家具を集めて、寝る場所やリビングには家具を置かないようにすれば安心です。
まとめ
家具の転倒防止はもちろん、例えば配置を変える。それだけでも大きな違いになります。
対策をしておけば、揺れが収まるまで落ち着いて待って、地震のあとはすぐ次の行動に移れます。ひとつの対策が、いくつもの安全につながる。それが、家具の防災です。