あなたは自分の住んでいる家の耐震性がどれほどか、把握していますか?
新築の耐震は分かりやすいですね。でも、もう建って何年も経過している建物は?
今回は、地震による建物倒壊の危険性についてのお話です。
ご自宅の耐震性について理解を深めていきましょう。
地震で建物は倒壊する可能性がある!
あなたは、「自分の家は地震に強い」。今、そう言えるでしょうか?
津波被害のなかった1995年に起きた阪神・淡路大震災の場合、
無くなった人の死因の約7割以上が、建物倒壊などによる「圧死」でした。
家の耐震性を強くしていくことが出来れば、
「圧死」によるこの運命を、変えることができます。
家が耐えられれば、地震の後も、避難所に行かずに、
住み慣れた自宅で生活を送ることができます。
家は本来、生活の基盤となるものです。多くの人は一日の約三分の一を自宅で過ごすのではないでしょうか?まずは家の安全性を確かめることから、始めてみましょう。
巨大地震では、家の耐震がしっかりしていないと、倒壊してしまう危険があります。
南海トラフ巨大地震では、全壊・焼失軒数は最大で226万棟以上と想定されています。
地震は建物倒壊の危険!知っておきたい耐震基準
「建築基準法」という法律があります。これは、人の命を守るために最低限の基準を定めたもので、1981年と2000年に大きく変わりました。2000年の基準で建てられているかが、建物の安全性をチェックする一つの目安になります。
【1981年5月以前】
・旧耐震基準
震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準として設定されている。
【1981年6月以降】
・新耐震基準
震度6強〜7に達する規模の大地震に対しても、建築物に重大な損傷がなく、倒壊しないことが目標。
【2000年6月以降】
・新耐震基準(2000年基準)
阪神・淡路大震災を受け、木造住宅に関する仕様規定が大幅に強化された。
2016年に発生した熊本地震では、「2000年基準」に沿って建設された木造住宅でも全壊・半壊した家がありました。
木造建築の場合、この地震で起きたことを考えると「2000年基準」をクリアしているかに加え、専門機関に依頼して耐震診断を受けるなど、自宅の耐震について確認しておいたほうが良さそうです。
地震で自宅倒壊を防ぐ防災対策とは?
生活の場を安全にすることが、防災対策の基本です。まずは市町村に問い合わせて、自宅の耐震チェックをしてみましょう。
建物の耐震化には、いくつかの方法があります。
・屋根を軽くする。
・壁を増やす、筋交いなどで壁を補強する
・新しい壁を増やしバランスを改善する
・引き抜け防止用の金物で土台と柱を固定する
家全体の耐震化が難しい場合、まずは寝室など一部屋だけ耐震を補強化しておくという選択肢もあります。
耐震補強工事の費用相場は床面積&築年数別によって様々です。助成金制度を受けられる場合もあります。
・うち、大丈夫?とおもったら
「耐震支援ポータルサイト」(日本建築防災協会/国土交通省監修)
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/portal/
・おすすめの補助制度
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」(建築研究所)
https://www.kenken.go.jp/chouki_r/
まとめ
絶対に倒壊させない!大好きな家に、命を、暮らしを奪わせない。
今はそのためのさまざまな方法と支援があります。
まずは自分の家の耐震性能を知ることからが、大きな出発点です。