5月は大地の力強さや、美しさを強く感じる月です。
緑の若葉が太陽の光を受けて輝くこの時期になると、
海の魚も海岸に近づいて餌を食べたり、卵を生んだりします。
そんな海の魚の中で、とくに旬いとえる魚をご紹介していきます。
また、この時期は豆類の野菜も旬を迎えます。
特に美味しく頂ける豆野菜もご紹介していきます。
5月の旬のお魚をご紹介!
5月の魚といえば、カツオです。約90センチまで成長します。
水の抵抗を受けづらい形をしていて、時速20〜40キロの速さで泳ぎます。
「さしみ」「タタキ」などで食べられるほか、「カツオブシ」の原料になります。
カツオには4〜5月の初鰹(はつがつお)と、
8〜9月の戻り鰹(もどりがつお)の2つの旬があります。
初鰹はあっさりした味なので「タタキ」に、
戻り鰹は脂がのっているので「さしみ」に適しています。
江戸時代には「女房を質に入れても食べたい初鰹」と言われるほど、
高価であり、庶民にとって憧れの魚だったそうです。
カツオは水温が20度以上の熱帯から温帯の暖かくて広い海の、
深さ100メートルほどまでのところに、群れをつくって暮らしています。
大きくなったカツオは、日本の近くに来て、
春から夏にかけて「黒潮」の流れなどにのって北へ行き(のぼりがつお)、
秋は南へもどり(もどりがつお)、一年かけて、泳ぎ回っています。
それで、5月には東海・関東の南の海、
6月〜8月の夏には関東・東北の東の海、
9月〜11月には東北の三陸沖がカツオの漁業となります。
カツオのほかに、5月によく採れる美味しい海の魚は、
【黒鯛(クロダイ)】
約40センチに成長
関東では、クロダイ、関西ではチヌと呼びます。
身近な海にいる大型の魚なので、昔からよく食べられてきました。
磯釣りの人気魚でもあります。
【石鯛(イシダイ)】
約50センチに成長
シマダイとも呼ばれます。
成長するとシマ模様が薄くなります。
鋭い歯でフジツボなどをたべます。
これも磯釣りで人気の魚で底物といわれ、
海の底によくいる魚です。
【カワハギ】
約25センチに成長
磯の近くに住み、背にするどいトゲがあります。
調理する時に、簡単に皮がはげることから、
「カワハギ」の名前がつきました。
カワハギの肝醤油は最高です。
【イサキ】
約40センチに成長
昼は沿岸の藻のあるところに住み、
夜は岸近くまで回遊します。
夜行性で釣り師に夜釣りで人気の魚です。
5月の旬のお野菜をご紹介!
5月は豆類が非常においしいです。
【そら豆】
サヤが空に向かって伸びるように生えるので、
そら豆と呼ばれます。お店に出回る期間が短く、
まさに旬を感じさせてくれるお野菜です。
【さやえんどう】
若い豆をサヤごと食べます。
豆類の中でも特に、ビタミンCが豊富で、含有量はさくらんぼの約6倍もあります。
加熱しても栄養が損なわれにくいにが特徴です。
まとめ
忙しいと、ついつい手軽に食べられる加工されたものに頼りがちですが、
本当はそんな時にこそ、自分でさばいたお魚や、手間暇かけてへたを取った豆などを、
準備して料理を楽しんで頂きたいです。
旬の食べ物を料理する時間や所作のひとつひとつを含めて、
身も心もゆったりとくつろげる日本人ならではの贅沢だと思うのです。