「春一番」は誰もが知る言葉ですが、いつ吹くどんな風で、吹いたことによってどうなるのかを知る人は意外と少ないです。春一番が吹く日は暖かくなることがほとんどですが、次の日はたいがい寒くなることをご存知でしょうか?
今回は春一番について詳しくご説明していきます。
春一番は立春から春分の間に温かい南から吹く最初の強い風!
2月の終わり頃のことを「雨水(うすい)」といいます。
だんだんと暖かくなって、雪が雨に変わっていくことから、このように呼ばれます。
まだまだ寒い日が多い時期ですが、梅の花が咲いたり、
鶯(うぐいす)が泣き始めてくると、少しずつ春らしい陽気になってきます。
この冬から春へと変化するころに、「春一番」という風が吹くことがあります。
カレンダーを確認してみると、2月3日か2月4日のところに、「立春」と記してあると思います。
立春とは、春の始まりを意味する日のことです。
また、3月20日頃には、「春分」と記してある日があると思います。
春分は、昼と夜の長さが等しくなる日のことです。
この日から夏に向けて昼の時間が長くなっていきます。
「立春」と「春分」の間に、温かい南から吹く最初の強い風が「春一番」です。
春一番意外にも春二番とか春三番が吹く年もあるって本当?
春一番はもともとは漁師達が使っていた言葉でしたが、
海が荒れるだけでなく、雪崩を起こしたり、川の水をあふれさせたり、
フェーン現象などの災害の原因となるので、天気予報などで使われるようになりました。
春一番が吹く日は暖かく、春が近づいてきたと感じられます。
しかし、次の日は寒くなることが多いです。
こうやって、寒い日と温かい日を繰り返しながら、次第に春らしくなっていきます。
春一番は「春を告げる風」や「春はやて」などともいわれます。
ただし、春一番は必ず吹くわけではありません。
吹かない年もあります。逆に年によって春二番、春三番もあります。
春一番の呼び名の使い始めはいつ頃から?
いつから、春に最初に吹く風を春一番と呼ぶようになったのでしょうか?
それには、いくつかの説があるようです。例えば、1859年3月、今の長崎県で、
53人の漁師が強い風に見舞われて、遭難してしまったそうです。
その事故から、この地域では、春の初めの強い南風を春一番と名付け「気をつけよう」と呼びかけあったそうです。春一番は、災害に気をつけようという注意喚起説です。
このような理由から、今でも天気予報で伝えられているということです。ちなみに昔は、春は「東風(こち)」という、東からの風に乗ってやってくると考えられていたそうです。
まとめ
「春一番」は、下記事項を含む、総合的な判断によるものです。
1 立春から春分までの間に吹く風で、
2 日本海に低気圧が存在し、(発達が理想)
3 強い南よりの風が吹いて、昇温した場合
「春一番」が吹いても吹かなくても、すでに春本番の気温となっており、これから気温上昇してくる時期ですが、春本番の気温と言っても、朝晩は気温が下がって寒くなります。気温自体は冬の寒さに比べれば暖かいですが、寒暖差が大きいので、 体調管理には、冬の寒さ以上に注意が必要です。