秋になると、日本にやってくる台風が多くなります。
強い風が吹き、たくさんの雨が降る台風がやって来ると、多くの被害が出ます。
この台風はいったいどのようにしてできるのでしょうか?
どこで発生して、日本にやってくるのはなぜなのか?
今回はそんな台風の疑問を解消していきます。
台風の仕組みを分かりやすく説明
台風は、日本の南、赤道近くの海で生まれます。
そこでは、強い太陽の光に照らされた海の水が盛んに蒸発し、
空高く上って、背の高い積乱雲が次々と出来ます。
積乱雲は空気と水蒸気をどんどん吸い込んで、増えていきます。
この積乱雲の集まりに吸い込まれる空気は、
地球が回っている力(自転)によって、時計と反対の方向に、うずを巻いていきます。
これが台風のたまごです。積乱雲が増え、うずまきが強くなると、立派な台風となります。
赤道近くでは、いつも太陽が照りつけているので、
台風はいつもできますが、暑い夏に一番多く生まれます。
台風には自分で移動する力がないので、
空の高い所を流れている風にのって1〜2週間かけて、
日本に近くにやってきます。そのめ、8月や9月は日本に台風がくる季節となります。
台風の勢力を表す単位としてヘクトパスカルという単位があります。
よく天気予報などでおなじみの単位です。
この単位につく数字は低ければ低いほど台風の勢力が強いということになります。
強いのに低くなるので、少し分かりにくいかも知れません。
台風は上昇気流なので上へ上へと持ち上げられていきます。
すると、私達がいる地上の圧力が低くなるのです。
つまり、ヘクトパスカル(気圧)が低い状態です。
台風の勢力が強く、より強い上昇気流があるということは、
より、私達がいる地上の圧力にも強い影響を与えます。
周囲から空気がより速く流れ込む状態と言えます。つまり風の強い状態です。
台風の正体とは、地表部分の空気をより速く、
より多く上空へと巻き上げる空気の流れなのです。
海水(液体)が蒸発して空に上っていき、冷えて雲(気体)となり、
うずまいて台風となります。いずれ雨(液体)となり私達のもとへ降り注ぎます。
液体から気体、気体から液体へと変化する水の相転移です。
これらは全て太陽からの熱エネルギーによる熱の移動によるものです。
台風の発生場所で日本にやってくるのはどこ?
日本にやってくる台風は、南の海、フィリピン沖で発生します。
暖かい南の海の空気は、たくさんの水分を含んでいます。
たっぷり水分を含んだ湿った空気は、太陽の強い日差しで温められます。
空気は暖かいほど軽くなるので、湿った空気は空に上っていきます。
すると、湿った空気が無くなった場所に、周りから渦を巻きながら空気が吹き込んできます。
こうしてできた台風は赤道より南の海でも発生しています。
インド洋やカリブ海でも台風は発生しています。
カリブ海で発生した台風は、北上してアメリカの方へ移動します。
赤道を堺に、北半球で発生した台風は北向きに、
南半球で発生した台風は南向きに進路をとり南下していきます。
台風が日本にやってくるんは7月から9月です。
まだ7月あたりは、太平洋高気圧の勢力が強く、台風を動かす上空の風がまだ弱いために、
不安定な経路になることが多いですが、
9月あたりから、南海上から放物線を描くように日本付近を通るようになります。
このため、日本に大きな災害をもたらす台風は9月にやって来ることが多いのです。
台風の進路はなぜ曲がるのか?
出典:ウェザーニュース
台風はまるで日本をめがけて飛んでくるような、
進路を曲げる動きをすることがあります。
それは、なぜなのかを説明していきます。
台風の進路に影響を与えるもの、それは、
【貿易風】【偏西風】【太平洋高気圧】この3つです。
台風は南の海上フィリピン沖で発生しますね。
太平洋高気圧の周りには、時計回りに風が吹いているため、
その風に乗って台風が日本に近づいてきます。
中国大陸から日本海、そして日本本土に向かって北西から偏西風が吹いています。
太平洋高気圧の淵を沿うように吹いてきた風から、
沖縄あたりで、この偏西風にバトンタッチするが、
太平洋高気圧の時計回りの風と相まって、勢いよく台風が日本列島上を北上していきます。
この一連の複数の風の影響を受けた台風の動きが進路を曲げる動きになるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
台風は風にのってやってくるため、風の吹く向きによって進路が決まるのです。
台風は一年中世界のどこかで生まれています。
秋頃に、ちょうど日本に来る風向きになる、だから、秋には台風が多いのです。