あなたは、鳥肌が立ったことはありますか?この「鳥肌が立つ」という表現はいろいろな場面で使われます。例えば、寒いとき、恐怖を感じた時、感動した時などです。では、なぜそのような時に鳥肌が立つのか?今回はその疑問についてお答えしていきます。
鳥肌はなぜつぶつぶができるの?
急に寒い場所に行った時に、外の空気に触れている腕や太ももに、ぶつぶつが出てきたことはありませんか?これを「鳥肌」といいます。肌が、鳥の羽をむしったあとと同じように見えるからです。
鳥肌ができるのは、体の熱を逃さないようにする毛の動きと関係があります。寒さに触れると、毛の根元にある、毛を起こす「立毛筋」という筋肉がぎゅっとちぢむことがあります。
立毛筋がちぢむと、毛の根が引っ張られ、肌の上で寝ていた毛が真っ直ぐに立ちます。すると、毛穴の周りの皮膚も盛り上がります。これが、ぶつぶつにみえるのです。
鳥肌は、寒い時にできイボイボのように見えるので、関西では「さぶ(寒)いぼ」と呼ぶこともあります。
鳥肌は毛が立つことで体を温める
寒い時、鳥や動物は毛を立てて、毛と毛の間に空気をためます。体の熱で温められt空気が逃げにくくなり、寒さから守ってくれます。
例えば、冬に見かけるスズメは、「ふくらスズメ」といい、夏より膨らんでいます。
これは、毛を立てて、空気を体の周りにためているからです。
人間も大昔は、毛むくじゃらでした。大人の男の人の腕や足に太めの毛が生えているのはその名残です。今では、人間の毛のほとんどはうぶ毛となっています。
だから、毛を立ててもあまり役に立ちません。でも、立毛筋はついているので、今でも寒いと鳥肌が立つのです。また、怖い思いをしたときにも鳥肌は立ちます。
動物は敵に会うと、毛をさか立て、体が大きくなったように見せて敵を脅かし、身を守ります。それと同じことが、毛が薄くなった人間にも起きているのです。
鳥肌と震えで熱をつくる
寒い冬には、自分で動かそうとしているわけではないのに、歯がガタガタ鳴ったり、手足や体がぶるぶる震えることがあります。これはどうしてでしょう?
私達の体温は、だいたい35度から37度の間で、いつも同じくらいになっています。
体温がいつもより高くなりすぎたり、低くなりすぎたりすると、体の具合が悪くなり、ひどい時には命が危なくなることもあります。そのため、体には、できるだけ体温を同じくらいにしておく仕組みがあります。 寒い時に、体が震えるのもその仕組の一つです。
体を動かすと、体の中からぽかぽかと暖かくなりますね。これは、体を動かすと、筋肉から熱が生まれるからです。
寒い所では、体が冷えてしまします。すると、体はぶるぶる震えて熱を作り、体温を下げないようにするのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?昔から動物の体には体温をいつも同じくらいに保つ働きがあったのです。今では体温を保つ上ではあまり効果がなくなりましたが、体が寒いと感じるサインとしては有効ですね。寒い時は、暖かい服を着て、体の熱を逃さないようにしましょう。
また、熱を作るには十分な栄養も必要です。しっかりとごはんを食べましょう。