夏の夜、飛び交う蛍のほのかな光・・・これぞ夏の風物詩!
でも実際に蛍を見たことが無いという人も多いかも知れません。
ここ数十年で蛍が住みやすい環境は失われ、
都会ではほとんど見ることができなくなってしまいました。
今回はそんな蛍がなぜ光るのかや、
種類はどれだけあって見頃な場所と時間帯はどうなのかなどをご紹介していきます。
蛍のおしりはどうして光るのか?
あなたは蛍を見たことがありますか?
暗闇の中できらきら光りながら飛ぶ蛍を見ることが出来るのは、
夏の初め頃だけです。
蛍は体の中で光のもとを作り、おなかの下の方を光らせます。
蛍はなぜ光るのでしょう?
蛍が光るのは、オスとメスが出会って結婚し、
子供を作るためです。蛍は音や声を出さないので、
光で話をしているのです。
蛍の光は、よく見ると、強くなったり弱くなったりしています。
この光方は、オスとメスや、種類によって違います。
また、同じ種類でも、東日本と西日本で、光るテンポが異なるものもいます。
ゲンジボタルは関東では約4秒に1回、関西は約2秒に1回の間隔で明滅します。
明確な理由はまだ分かっていないそうです。
蛍達は、光り方を見て、同じ種類の結婚相手を見つけて、
子供を作ります。
蛍は、卵や幼虫のときにも光ります。
これは、敵を驚かして、身を守る為だと考えられています。
蛍の種類はどれくらいあるの?
ゲンジボタルとヘイケボタルは、日本を代表する蛍です。
蛍は熱帯地方を中心に、世界中に約2000種ほどが知られています。
この内、日本にはゲンジボタル(大型14〜18ミリ)や、
ヘイケボタル(やや小型10〜12ミリ)など、
40種類ほどいますが、光るのは10種ほどです。
ゲンジボタルの一生をご紹介します。
1,蛍の卵
オスとメスが交尾した後、メスは水辺のコケなどに0.5ミリくらいの楕円形の卵を産み付けます。
2.蛍の幼虫
一月ほどで卵がふ化し、幼虫は次の春まで、川の中の石のかげなど、流れの弱いところでカワニナなどを食べて大きくなります。
3.蛍のさなぎ
春、脱皮を繰り返して3センチぐらいの大きさになったら、川岸の土の中に潜り込んで、さなぎになります。そして、5月から6月ごろに成虫となります。
4,蛍の成虫
卵から1年〜2年をへて成虫になった蛍は、5〜6月頃に活動します。成虫の期間は10日〜15日ほどで、たまごを産んで、死んでいきます。
蛍の見頃な場所と時間帯は?
5月の終わり頃から6月にかけて、夜の水辺では、蛍がつぎつぎと光りながら飛び始めます。
気温と湿度が高く、月明りの少ない夜が鑑賞するチャンスです。
光が出るもの(懐中電灯やカメラのフラッシュなど)は禁物です。
大きな声は出さないで静かに鑑賞しましょう。
川でよく見られるのはゲンジボタルです。
ゲンジボタルは5月の終わり頃から6月にかけて見られます。
ヘイケボタルは7月から8月ごろ、田んぼの近くで見られます。
ゲンジボタルの方が少し体が大きく、強い光を出します。
また、ヘイケボタルの方が、速く光が点滅します。
蛍は卵からさなぎの間、1〜2年も水中や地上で暮らし、
成虫になっても、10日〜15日ほどで死んでいきます。
また、セミは何年も地中で暮らし、成虫となって地上に出ても数日で死んでしまいます。
このことから、物事のさかりの時期の短いことを例えて、
「蛍20日にセミ3日」といいます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
都会の自然の中で見つけることはなかなか難しいですが、
最近では人工的に蛍を放流して鑑賞する所も増えてきています。
夏至の頃から見頃を迎えるので、この機会に是非、
蛍を見つけにいってみてはいかがでしょうか?