日本のお茶は中国から伝わったもので、昔は薬として飲まれていました。
お茶を飲むことを「一服する」といいますが、
これはお茶が薬だったなごりです。
新茶は渋みが少なく、テアニンという旨味成分がたっぷりと含まれており、
味わいも格別です!
新茶はいつからいつまでなのか?
今回はそんな新茶に関することや、日本のお茶についてご紹介していきます。
新茶はいつからいつまで?
「夏も近づく八十八夜」で始まる歌を知っていますか?
これはお茶の葉をつむ様子を歌った歌です。
お茶は、摘だ後からどんどん新しい葉が出てくるので、
茶摘みは春から秋にかけて何度も行われます。
その年の最初に摘だお茶は「新茶」や「一番茶」といい、
味や香りがもっともいいとされています。
ですので、新茶は八十八夜から、
1回目の茶摘みが終わるまでの間ということになります。
その後は「二番茶」と続き、場所によっては、
「三番茶」「四番茶」まである所があります。
昔から、八十八夜にお茶を飲むと長生きするといわれています。
あなたも新茶を味わってみてください。
昔、中国から伝わった頃のお茶は高級品で、
お金持ちしか飲めないものでした。
やがて日本でお茶づくりが広まると、
たくさんの人が飲むようになっていきます。
また、薬ではなく飲み物として楽しむようになりました。
日本茶の種類の違いはどれだけあるの?
お茶には、緑茶、烏龍茶、紅茶などいろいろな種類がありますね。
これらは味も見た目も違いますが、みんなチャノキという木の葉から作られています。
お茶を作る時の発酵のさせ方の違いで、色や味が変わります。
発酵というのは、小さな生き物の力で、食べ物などの性質を変えることです。
紅茶はお茶の葉をしっかりと発酵させて作ります。
途中で発酵を止めると、烏龍茶になります。
そして、蒸して発酵しないようにして乾かすと、緑茶になるのです。
烏龍茶は油っこい料理を食べる時に飲むと、さっぱりします。
紅茶はパンやお菓子と合いますね。味の違いを楽しんでみましょう。
【主な日本茶の種類】
・玉露
最高級の日本茶。
太陽の光を避けて摘み取られた新芽。
旨味成分がたっぷりでまろやかな口当たり。
50〜60度のお湯で旨味成分をじっくりと抽出するのがポイント。
高級な煎茶も同様に低温のお湯で淹れるのが良い。
・煎茶
一般的な日本茶。
カテキンが多く含まれさっぱりとした渋み、苦味がある。
80度くらいのお湯で旨味と渋みを引き出す。
・ほうじ茶
煎茶や番茶を強火で炒ったもの。
炒ることで苦味成分が飛び、あっさりした味になる。
さまざまな料理と相性が良い。
・抹茶
摘み取って蒸した後「揉んでから」乾燥させる煎茶などとは違い、
蒸した後「揉まずに」乾燥させるのが抹茶。
石臼で粉末にする。玉露同様直射日光を当てずに育てるため旨味が多い。
・番茶
煎茶を作る工程ではじかれたものや、夏以降に収穫した二番茶や三番茶など。
旨味成分は少ないが素朴な味わいがある。
・玄米茶
強火で炒った煎茶や番茶と、蒸してから炒った玄米とを混ぜ合わせたもの。
香ばしい香りを引き出すために、沸騰したお湯を使い、短時間で淹れる。
八十八夜は茶摘みの始まり
立春から88日目の日のことを「八十八夜」といいます。
「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の忘れ霜」といって、
このころから霜がおりなくなるため、
農作物の種まきに良い季節と言われます。
農家では稲や夏野菜の種まきなど、
農作業に忙しくなり、茶畑では茶摘みがはじまります。
「八」という漢字は「末広がり」の形で縁起が良いとされていて、
この「八」が重なることから、
この頃に摘み取る新茶を飲むと長生きをするとも言われています。
八十八という字を組み合わせると「米」という字になることから、
農業にとって縁起の良い日とされています。
まとめ
お茶といえば、昔はよく「茶柱が立った!いいことあるかも♪」
なんて喜んでいました。ペットボトルのお茶やティーパックなどにはない、
急須で入れたお茶にしかない楽しみですね。
忙し時にこそ、急須で入れたお茶を飲みたいものです。
急須でお茶を飲むことは、その淹れる時間や所作の一つ一つを含めて、
身も心もゆったりとくつろげる日本人ならではの贅沢ですね。